from Andalucía / 明比淑子 - 第6回 -
イギリスの宮廷桂冠詩人が樽にサイン
11月21日、土曜日。5月の馬祭りのときは足の踏み場もないほど人がごった返している会場のゴンサレス・オントリア公園も、まぶしいほどの太陽の光に照らされているだけのだだっ広い空間になっていました。そこにちょっとだけ人が集まっているので行ってみると、これがセレモニー会場でした。「エル・ボスケ」というステキなレストランのすぐ裏にあるシェークスピアの記念碑の前です。(実は、この日のセレモニーに参加するために、場所を聞いたのですが、誰も知りませんでした。そこで、今後モニュメントの場所を変えることになりました。)シェークスピアはその多くの作品のなかでシェリーを登場させたことから、「シェリーの宣伝に貢献した最初の人」ともいわれています。
セレモニーはイギリスのエリザベス女王が任命した宮廷桂冠詩人、キャロル・アン・ダフィーさんをたたえるものでした。彼女は、17世紀、ベン・ジョンソンという詩人(シェークスピアのシェリー飲み友達でした!)が最初に任命されて以来のしきたりにのっとって、シェリーの樽を授与されました。といっても現代ですので、ヘレスに招かれ、樽にサインをし、シェリーはテイスティングして気に入ったタイプのものをボトリングして1樽分、つまり12本入りケースを60箱もらうことになりました。彼女は第22代目の宮廷桂冠詩人に当たるそうです。
12世紀、イスラム教徒の支配下にあったヘレスからイギリスに渡ったワインが、当時アラブ名でシェリシュと呼ばれていた町からきたということで、シェリシュと呼ばれていたのが、現在のシェリーという名前になりました。そして今でもイギリスは最大のシェリーの消費国であり続けています。ヘレスとイギリスは何世紀もの間、切っても切れない中であり、これからもこの関係は続いていくことでしょう。


